2014-03-30 日記

危険な腰痛 脊椎腫瘍

危険な腰痛

 当院には腰痛を訴えられて来院される患者さんが非常に多いですが、その中に稀にではありますが、生命にかかわる病気のために発症した腰痛があります。

 

 先日、20代の女性が腰痛と背部の違和感を訴えられて当院を受診されました。背部の違和感を認めたことから、患者さん自身が内臓の病気を心配して内科を受診されたようですが、特に異常なしといわれたそうです。しかしなかなか腰痛と背部痛が軽減しないことから、当院を受診されました。

 

 患者さんの訴えをよく聞くと、「夜中に寝ているときにも腰痛がある」と言われました。この「夜間にもある痛み」との言葉に私はすぐに反応しました。もしかしたら腫瘍かも!? 夜間痛や安静時痛みは、自然治癒するような腰痛にはあまりおこりません。腫瘍や感染など、重篤な脊椎疾患の時によくみられる症状です。

 

 大至急、脊椎MRIと採血をしたところ、やはり、悪性リンパ腫が疑われる所見を認めました。すぐに金沢大学病院に紹介させて頂きました。

 

 このように、稀ですが、腰痛には大変危険は病気が隠れていることがありますので、是非当院に受診して頂きたいと思います。