先週金曜日は、かなり忙しい一日となりました。午前中の外来後に、午後から3件の脊椎手術を行いました。
1例目は、第4/5腰椎の腰部脊柱管狭窄症の患者さんで、顕微鏡を使用し除圧術を施行しました。
2例目は、第3/4腰椎の椎間板ヘルニアに第4/5腰椎の腰部脊柱管狭窄症を合併している高齢の患者さんでした。この患者さんは、我慢強い性格で長期間痛みを我慢していたこともあって、術前CTにて腰椎椎間板ヘルニアの一部が骨化していることが判明しました。こういう場合には、腰神経とヘルニア塊がある程度癒着していることが多く、それを念頭においての手術でした。しかし、実際手術を施行してみると、予想をはるかに上回る神経と骨化したヘルニアとの癒着がありました。不用意に癒着をはがすと神経を傷つけてしまうこともあるため、手術顕微鏡の倍率を最大限に上げて、慎重に慎重に骨化病巣と神経との癒着をはがす操作を繰り返しました。そしてとうとう最終的に、骨化病巣とヘルニア塊を完全に摘出できました。神経の癒着剥離には、慎重な手術操作と、その操作にコツがあります。それを最大限発揮できた手術でした。
3例目はまた後日報告します。