2013-04-16 日記

先週の脊椎手術7件:不整脈をもった患者さんの脊椎手術:

 

先週は7件の脊椎手術を行いました。
 
 そのうちの一人は81歳の患者さんで、不整脈のため血液が固まりにくくなる薬を内服されていました。
 
 脊椎手術は、術後に出血が続くと神経が血液により圧迫され症状が悪化することがあります。そのため、手術の約1週間前から血が固まりにくくなる薬を一旦中止して、血液が通常通り固まる状態になってから手術を行う必要があります。しかし、反面、内服薬中止中は不整脈により血栓が生じて脳梗塞が発症する危険性が高まります。

幸いこの患者さんは、30分程度で、ほとんど出血なく手術を終えることができ、危惧していた脳梗塞も発症せず、術前の下肢痛も軽減され元気にされています。

これから高齢化社会で、いろいろな合併症を持った患者さんの脊椎手術を行う必要がありますが、手術による利益と危険性の両面を十分考慮して、手術に臨んでいきたいを思っています。