2011-11-09 椎間板ヘルニア

今日の手術:腰椎椎間板ヘルニア

今日は午後から手術日でした。今日は3件の腰椎手術を行いました。

 

 1件目は右下肢痛(右坐骨神経痛)によって、日常生活が障害されていた女性の患者さんでした。手術日が近づくにつれ、やや症状が軽減したこともあって手術を迷っておられました。しかし、最終的には、椎間板ヘルニアの手術をうけるかどうかは、患者さん本人が決める必要があり、医師が決めるものではありません。したがって現在の痛みがどれだけ日常生活に影響しているのかを基準にして、手術のメリット、デメリットを考慮して、手術をするかどうかを決めなくてはいけません。この患者さんは最終的に手術を決断されました。顕微鏡視下に第4/5腰椎レベルを確認すると、腰椎椎間板ヘルニアだけでなく、腰椎の関節がかなり肥厚しており、この肥厚が右第5腰神経を圧迫しており、いわゆる腰部脊柱管狭窄症の所見がありました。それに加えて大きな腰椎椎間板ヘルニアも合併しており、これだけの所見であれば、やはり患者さんが手術を選択したことは、早期に坐骨神経痛から解放されるためには賢明は選択であったと思いました。手術時間は55分程度かかりました。

 

 2件目も腰椎椎間板ヘルニア症例で、この症例も手術が怖くて、約1ヵ月間ぐらい入院の上で安静加療を行っていましたが、安静時には痛みはないのですが、いざ動き始めるとまた坐骨神経痛が再燃する、ということを繰り返したため、手術を決断されました。手術所見も、軟骨板という硬い成分が混じったヘルニア塊であり、あのまま安静入院だけでは今後も坐骨神経痛は緩和されなかっただろう、と思われました。

 

 3件目は、以前、腰椎破裂骨折に対して後方固定をおこなった患者さんで、骨折も治癒したため、腰椎を留めてあった金属を抜去しました。