2012-03-20 椎間板ヘルニア

内視鏡機器併用腰椎椎間板ヘルニア摘出術のメリット:肥満体系の患者さんに特に有用

 

先週は脊椎手術を7件行いました。
 
脊柱管狭窄症が3件、腰椎椎間孔狭窄が1件、腰椎椎間板ヘルニアが2件、骨粗しょう症性圧迫骨折に対する経皮的後弯矯正術(BKP)が1件でした。
 
腰椎椎間板ヘルニアの1件は、肥満気味の男性でした。このような体形にこそ、内視鏡機器併用腰椎椎間板ヘルニア摘出術のメリットがあります。
 
通常の手術方法ですと、腰椎に到達するためには、厚い皮下脂肪と筋肉が覆っている腰椎に到達するためには5㎝程度の切開が必要になります。そのため出血もしますし、筋肉へのダメージも残ります。しかし、内視鏡機器を使用することで、皮下脂肪や背筋の厚みなど体格の大小にかかわらず、18㎜程度の傷で、ほとんど無出血で腰椎に到達し、その後椎間板ヘルニアを摘出することができます。この患者さんも、肥満気味で皮膚から腰椎までは6㎝程度の厚みがありましたが、内視鏡機器を用いることで、創にはバンドエイドを貼っておく程度で手術を完遂できました。