2012-03-08 椎間板ヘルニア

再発性腰椎椎間板ヘルニア

 

昨日は、2件の脊椎手術がありました。
 
1件目は、以前、私が第1/2腰椎椎間板ヘルニアに対して手術を施行した患者さんで、今回は、第2/3腰椎椎間板ヘルニアが発症し、左下肢の激痛で歩行困難となってしまいました。第1~3腰椎での椎間板ヘルニアの発症は頻度的に珍しく、それも2か所も椎間板ヘルニアが発症するとは、かなり珍しいことです。手術は全く問題なく1時間以内に終了しました。
 
2件目は、以前、他医で第5腰椎/第1仙椎の椎間板ヘルニアに対して内視鏡椎間板ヘルニア摘出術を施行された患者さんでした。今回は同部位に再発を来して当院に受診されました。注射治療などを約1か月間行いましたが、まったく下肢の激痛は改善せず、手術に踏み切りました。
 
再発ヘルニアの手術は、神経の周囲が強く癒着していることから、注意深い手術操作が要求され、また再発ヘルニアが完全に摘出できなかったという話もよく聞きます。しかし、顕微鏡を用いて注意深く操作すれば、まず手術中に問題になることはありません。ただ、神経の癒着のためか、完全にヘルニアを取り除き、術後のMRIでも神経の圧迫が完全に解除されていても、症状が完全には消失しないことはよくあります。今回も、顕微鏡を用いて、再発ヘルニアを完全に取り除きました。あとは症状がよくなってくれることを願うばかりです。