2012-11-23 脊柱管狭窄症

腰椎椎間孔狭窄症:先々週の脊椎手術4件

 

今日から先々週、先週、今週と手術日記を書かせてもらいます。

 

 

 先々週は4件の脊椎手術を行いました。腰椎変性すべり症に対して後方進入椎体間固定術(PLIF)1件、腰部脊柱管狭窄症に対して顕微鏡視下除圧術2件、腰椎椎間孔狭窄に対する除圧術1件でした。

腰椎椎間孔狭窄は、第5腰椎・第1仙椎の間でよく発生する病態です。この病態は、なかなか診断が難しく、特に通常の脊柱管狭窄を合併していたりすると、正確な診断はかなり困難になります。例えて言うなら、川の上流に2つのダムがあったとして、下流の人から見ればどちらのダムがより多くの水をせき止めているのか分からないのと同じようなもので、一本の神経が脊柱管内と椎間孔で2か所で圧迫されていた場合には、どちらが症状を引き起こしている真の病変かの判断がなかなか困難なわけです。この患者さんは幸いなことに脊柱管狭窄を合併していなかったために、画像診断と身体所見から第5腰椎・第1仙椎の椎間孔狭窄症と判断し、手術を施行しました。

 

 手術は、椎間孔狭窄の場合には、通常は外側開窓術を行うのですが、最近の私の試みとして第5腰椎・第1仙椎に限り、内側開窓術で除圧を完了しました。手術時間も1時間程度であり、切開も通常の除圧術と同程度であることから、かなり低侵襲の術式であると考えています。

 

 

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