今週は、4件の脊椎手術を行いました。内訳は 腰椎椎間板ヘルニアが3件と椎間孔狭窄症が1件でした。
椎間孔狭窄症とは、解剖学的に、腰神経は腰椎から出て、骨盤、下肢に伸びていきますが、その腰椎から出る孔を椎間孔と言います。その部分で腰神経が圧迫される病態のことを言います。通常は第5腰椎と第1仙椎の間の椎間孔部分で生じることが多い病態です。この部分は、第1仙椎の上関節突起という部分と、第5腰椎/第1仙椎椎間板、第5腰椎椎弓根という部分によって第5腰神経が上下、前後から圧迫されやすいためです。
この患者さんも、第5腰椎/第1仙椎の椎間孔部分で第5腰神経が圧迫されており、そのため、足関節を上げる筋力が低下していました。
この病態の私の手術方法は、私が論文やテキストで発表してきたWiltseアプローチにて進入して神経の圧迫を取り除くことが以前は多かったのですが、最近は、通常の腰椎椎間板ヘルニアで行う手術方法で、顕微鏡を駆使することにより、神経の圧迫を取り除くことが可能であることが判り、もっぱら通常の方法で除圧を行っています。
今回も、1時間程度で手術を終了しました。