2011-11-27 日記

手根管症候群

昨日土曜日は、藤田クリニックで外来終了後に日帰り手術を5件行いました。

 

1件目は、近医の開業医先生からご紹介いただいた、指先の骨折です。これは「槌指」と呼ばれている骨折で、指先の第1関節が完全に伸びなくなっている骨折です。これはこのまま装具療法では治癒率が低いため、1㎜程度の針金を指先の骨折部分に通す「石黒法」という固定方法を行いました。

 

2件目は、手根管症候群という、手関節部分で神経が圧迫され、第1~4指までが痺れるという病気の患者さんです。指先のしびれは頸椎病変でも生じることがあるので、的確な診断技術が必要です。大病院では、神経伝達速度測定により確定診断を行いますが、その前にこの疾患と頸椎病変によるしびれの局在、特徴を十分認識していれば、ほとんどそのような大がかりな検査は必要でありません。局所麻酔にて、約3㎝程度の切開にて手術を終了しました。

 

3,4.5件目は、いずれも狭窄性腱鞘炎、通称「ばね指」と言われる病気で、手の指を曲げ伸ばしする時に痛みや、「カクン、カクン」となって曲げづらくなるものです。これは指を曲げる腱の「鞘」が肥厚して、腱の走行を邪魔するために生じます。肥厚した腱鞘を切開して手術終了しました。

 

先週は水曜日の手術日が祝日であったために、脊椎手術は3件のみで、そのかわり、日帰り手術を5件行いました。